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絶滅危惧(threatened)のカテゴリーは、絶滅の恐れの高い順から CR(Critically Endangered)、 EN(Endangered)、 VU(Vulnerable) に分けられる。
さらに A(個体数の減少率)、B(分布の小ささ)、C(個体数の小ささと減少)、 D(絶滅確実)の基準があり、さらに副基準を適用する。
低リスク(LR:Lower Risk)は、情報不足でなく、評価が可能なもので、 上記カテゴリーに属さないもの。
| LR cd | 保全依存(Conservation Dependent): 該当動物群またはその生息地の保全策が継続されており、 その保全策が中止された場合、5年以内に絶滅危惧のカテゴリーに 移行すると考えられるもの。 |
|---|---|
| LR nt | 準絶滅危惧(Near Threatened): 保全依存ではないが、絶滅危惧の VU カテゴリーに近いもの。 |
| LR lc | 軽度懸念(Least Concern): 上記以外の低リスクのもの。 |
| DD | 情報不足(Data Deficient)。 |
ナガスクジラ科の中で最小のヒゲクジラ。
南極海と、北大西洋、北太平洋の3つの系統がある。北半球のミンククジラは、胸ビレに白い斑がある。最近は、南半球のミンククジラを'クロミンク'と区別して呼ぶ。
1950年代~60年代の捕鯨全盛期には、小型で素早く泳ぐミンククジラは効率が悪いと見向きもされなかった。捕鯨対象となってからの歴史が短いので、他のクジラと比べ捕獲圧による影響が少ない。減少した他種の隙間をうめて増えたと「海のゴキブリ」呼ばわりされることもあるが、1産1子で10ヵ月の妊娠期間をもつという生理は「進化」していない。92年まで「南極海に76万頭」といわれてきた個体数は、2000年のIWCで「もはやその数は正確ではない。ずっと少ないと指摘する科学者もいる」という科学委員会の報告で現在仕切り直し中。
日本沿岸にはオホーツク海のミンク個体群と日本海の個体群が分布している。そのうち、日本海個体群は過去の捕鯨による影響から回復しきれていない。しかし、調査捕鯨で捕獲され、国内流通しているオホーツク個体群のミンククジラの中に、以前からこの日本海個体群の肉が相当数混じっているという指摘がある。
政府は2001年から定置網に混獲されたクジラ肉の商業流通を許可したために、日本哺乳類学界が「保護すべき」としている日本海個体群の流通量が増す可能性大である。
ミンククジラの餌は、南極海では主にオキアミだが、北半球では、魚なども食べている。このため海洋汚染の影響を受け、体内に汚染物質の蓄積があって一部皮質は食用には適さないと流通がストップしている。北太平洋ミンククジラのオスの精巣の20%はなんらか異常があるという報告もあり、汚染や温暖化がクジラの生存への脅威になる可能性がある。
商業捕鯨再開の元で、現在は沿岸の小型捕鯨業者に120頭の捕獲が許可されているが、本州内での捕獲は難しくなり、現在の捕獲海域は概ね北海道になっている。
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<参考資料>
- 「日本の希少な水生野生生物I~V(日本水産資源協会)」
- 「レッドデータ日本の哺乳類(日本哺乳類学会)」
- 「クジラとイルカの図鑑(マ-ク・カワディ -ン著)」
- 「クジラ・イルカ大図鑑(アンソニー・マーチン著)」
- 「killer whale(Ford/Ellis/Balcom)」
- 「オルカ入門(エリック・ホイト)」
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