
IUCN評価指標について 閉じる
絶滅危惧(threatened)のカテゴリーは、絶滅の恐れの高い順から CR(Critically Endangered)、 EN(Endangered)、 VU(Vulnerable) に分けられる。
さらに A(個体数の減少率)、B(分布の小ささ)、C(個体数の小ささと減少)、 D(絶滅確実)の基準があり、さらに副基準を適用する。
低リスク(LR:Lower Risk)は、情報不足でなく、評価が可能なもので、 上記カテゴリーに属さないもの。
| LR cd | 保全依存(Conservation Dependent): 該当動物群またはその生息地の保全策が継続されており、 その保全策が中止された場合、5年以内に絶滅危惧のカテゴリーに 移行すると考えられるもの。 |
|---|---|
| LR nt | 準絶滅危惧(Near Threatened): 保全依存ではないが、絶滅危惧の VU カテゴリーに近いもの。 |
| LR lc | 軽度懸念(Least Concern): 上記以外の低リスクのもの。 |
| DD | 情報不足(Data Deficient)。 |
イルカの仲間でもっともよく知られて、親しまれているイルカ。冷温帯から熱帯域の沿岸と沖合いに分布。海域ごとにからだの大きさや体色に変化がある。おおまかには、比較的小柄で吻が長く、体の一部に斑点がある南方型と、からだが大きく吻は短く、斑点のない北方型があり、日本の沿岸でも両方の方が認められている。370日の妊娠期間の後に1子を設け、同じような子を持つ育児集団を作り、子どもは1~2歳の頃まで母乳を飲む。メスは比較的長期間母親とともに暮らすが、オスは10歳を過ぎて大人になりかける頃に、若いオスだけの集団を作り、後におとなのオスの群れに加わるといわれる。
生態研究もさかんで、最近の研究では、イルカがそれぞれ個体ごとの呼び名をもっているらしいことや、人間や大型類人猿に見られるような鏡を認知する能力を持っていることが報告されている(米国の科学雑誌「the National Academy of Science」による)。また、人なつこく、溺れた人間を助けたり、サメから守ったといった逸話もつきない。
残念ながら、世界各地でさまざまな人間の活動がこの種の生存をおびやかしている。漁網による混獲や水族館や食用のための捕獲、有害駆除、汚染物質の蓄積などである。
日本では、他のイルカ種の減少とクジラ肉代替品としての価格高騰から、1980年代からその捕獲数が増大した。捕獲方法として用いられている追い込み猟は水族館にこのイルカを廉価で供給し、海外への輸出も行われている。過度の捕獲が沿岸の地域個体群を消滅させ続けている可能性は否めない。
索引を開く 索引を閉じる
※リンクの無いものは、準備中です。
<参考資料>
- 「日本の希少な水生野生生物I~V(日本水産資源協会)」
- 「レッドデータ日本の哺乳類(日本哺乳類学会)」
- 「クジラとイルカの図鑑(マ-ク・カワディ -ン著)」
- 「クジラ・イルカ大図鑑(アンソニー・マーチン著)」
- 「killer whale(Ford/Ellis/Balcom)」
- 「オルカ入門(エリック・ホイト)」
日本語 (JP)
English (EN)