捕鯨問題

日本の水産資源管理はサステナブルか

真田康弘(早稲田大学 研究院客員准教授)

 2018年9月、ブラジルで2年ぶりに開催予定の国際捕鯨委員(International Whaling Commission: IWC)総会が開催される。この会議で日本政府側は、①IWC 総会の下に、「持続可能な捕鯨委員会」を新設する、②同委員会及び既に設置されている「保存委員会(Conservation Committee)」でコンセンサス合意された案については、総会の過半数の賛成で採択可能とする、との提案を上程する予定としている。法的拘束力を有する「附表(Schedule)」の改正には4 分の3 の多数を要するところ、この要件を緩和するのを狙いとする提案である。

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イワシクジラとワシントン条約(CITES) :日本はなぜ留保を付さなかったのか

真田康弘(早稲田大学 研究院客員准教授)

 2017年11月末から12月初めに開催されたワシントン条約常設委員会では、調査捕獲によるイワシクジラの国内水揚げがワシントン条約(CITES)の「海からの持込み」に関する規定に違反しているのではないかとして日本は参加各国から強い批判を浴びた。
 「海からの持込み」とは、「いずれの国の管轄の下にない海洋環境において捕獲され又は採取された種の標本をいずれかの国へ輸送すること」を指し(条約第1条(e))、ここでの「いずれの国の管轄の下にない海洋環境」とは「一国の主権もしくは主権的権利の下におかれる領域を越えた海域」を意味している1。クジラの場合は、公海上で捕獲されたものを自国内に水揚げすることが「海からの持込み」に該当する。

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NGO共同声明 ワシントン条約を遵守し、イワシクジラの流通を停止することを求めます

2018年4月11日
 
内閣総理大臣 安倍晋三 殿
外務大臣   河野太郎 殿
農水大臣   斎藤健  殿
環境大臣   中川雅治 殿
<背景>
 2017年10月のワシントン条約常設委員会において、日本政府は委員会からイワシクジラの「海からの持ち込み」が同条約に違反するのではないかという指摘を受けました。
 常設委員会では、ほとんどの国から「日本のイワシクジラの国内への持ち込みはワシントン条約違反である」「直ちにイワシクジラの国内持ち込みを停止すべき」「取引停止勧告などの措置が必要」という厳しい批判が相次ぎ、「これはワシントン条約違反には当たらない」として日本の立場を支持する国は一か国もありませんでした。
 その結論は2018年10月に開催される常設委員会に持ち越されました。その間、違反かどうかを検証するため、日本政府が答えられなかった質問への追加質問を事務局が行い、その結果を受けたワシントン条約事務局による現地調査団の派遣が行われる予定になっています。

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『なぜ今、調査捕鯨継続法?』パンフレット

Whaling_Law_Pamphlet_v6.5J

  • 経緯
  • 目的
  • 基本原則
  • 国の責務
  • 基本計画
  • 妨害活動への対処
  • そもそも調査捕鯨とは?
  • 捕鯨にこだわる人たちの3種の神器は
  • 商業捕鯨は儲からない
  • 法律でこれだけの不利益が
  • 日本の水産の未来を考える

全文をpdfファイルで無料ダウンロードしていただけます(約2.6MB)⇒ pdficon large

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イワシクジラとワシントン条約(CITES):第69回CITES常設委員会報告

真田康弘(早稲田大学 研究院客員准教授)

 

 2017年11月末から12月初めにかけ、スイス・ジュネーブでワシントン条約の下部機関である常設委員会(Standing Committee)の第69回会合が開催され、筆者も非政府オブザーバーとして参加した。
 ここでの議題の目玉の一つとされたのが、日本が北太平洋で実施している調査捕鯨によるイワシクジラの捕獲であり、日本はこの問題で各国から「これは条約違反である」との厳しい批判に晒された。そこで本小論ではなぜ北太平洋のイワシクジラの調査捕獲がワシントン条約で議論の対象とされるのか、なぜ条約違反と言われるのか、今後ワシントン条約ではどのような措置の実施が想定され得るのかについて、簡単に記すものとしたい。

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