捕鯨問題

共同声明 「日本政府の新北西太平洋鯨類捕獲調査計画(NEWREP-NP)の撤回を!」

2016年12月2日

共同声明
「日本政府の新北西太平洋鯨類捕獲調査計画(NEWREP-NP)の撤回を!」

日本国総理大臣 安倍晋三 殿
農林水産大臣  山本有二 殿
水産庁長官   佐藤一雄 殿

 日本政府がこの11月8日、国際捕鯨委員会科学委員会(IWC SC)に提出した新鯨類捕獲計画(NEWREP-NP)は、国際捕鯨委員会(IWC)の決議を無視し、またオホーツクの希少個体群の捕獲許可は、政府の主張する「持続的な利用」に疑問を抱かせるものです。早急な撤回を求めます。

  1. NEWREP-NPで計画された沿岸におけるミンククジラ100頭、オホーツク海域での希少な日本海個体群(J-stock)47頭、日新丸船団によるミンククジラ27頭の捕獲を撤回すること。
  2. NEWREP-NPで計画された日新丸船団によるイワシクジラ140頭の捕獲を撤回すること。

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[共同声明] IWC66スロベニアに向けて

2016年10月18日
共同声明
IWC66スロベニアに向けて

内閣総理大臣 安倍晋三 殿
農林水産大臣 山本有二 殿
水産庁長官  佐藤一雄 殿

10月20日から28日にかけ、スロベニアで開催される国際捕鯨委員会(IWC)の第66回総会に向けて、私たち、イルカ&クジラ・アクション・ネットワーク、国際環境保護NGOグリーンピース・ジャパンと国内NGO14団体は、以下のことを日本政府に求めます。

  1. 日本政府は国際捕鯨委員会の決議と国際司法裁判所(ICJ)の判決を尊重し、南極及び北西太平洋、沿岸業者委託の調査捕鯨に許可を与えないこと
  2. 日本政府は、元捕鯨企業が撤退し、今後参入する企業の可能性のない商業捕鯨再開に向けてのキャンペーンと予算を撤回すること
  3. 調査捕鯨への51億円の予算措置を、海洋を健全に保つための生態系の保全及び水産資源調査に回すこと

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私たちは以下の理由をもって、調査捕鯨実施に反対しています

  1. ICJの判決で科学目的と認められなかった調査捕鯨JARPAIIと根本的には変わっていない。又、IWC65で本会議での議論が必要だと決議されたことを守っていない。
  2. 日本国内で鯨肉の需要が減少したため、経済的に引き合わない公海における大規模の商業捕鯨を再開しようとする企業はない。
  3.  多大な税金が投入されており、ますますその金額が巨額化して、調査捕鯨は‘国営産業’となっている。食べないものも肉の代金を支払わされている。
  4. 調査捕鯨が国際合意の障壁となり、沿岸小型沿岸捕鯨の再開を阻止している。
  5. 南極における海洋調査は、南極の海洋生物資源の保存に関する委員会(CCAMLR)で実施すべき。
  6.  調査捕鯨に当てている金額は、沿岸調査や沿岸漁業の再生のためにあてるべき。
【水産庁プレスリリース】
 平成27年度新南極海鯨類科学調査の航海終了について

 

クジラの陰謀

真田康弘(早稲田大学) 

 捕鯨問題が国際社会で環境問題の一つとしてクローズアップされるようになったのは、1972年にスウェーデンのストックホルムで開催された「国連人間環境会議(ストックホルム会議)」で商業捕鯨10年モラトリアム(一時停止)提案が採択されたことに端を発しているが、今でも日本の捕鯨業界関係者の一部で 「米国がモラトリアム提案を主導したのは、この会議でベトナム戦争を取り上げさせないようにするためだった」という「クジラ陰謀論」が根強く信じられている。今年(2016年)から一般に封切られた映画『ビハインド・ザ・コーヴ』でもこの「陰謀論」が結論として言及されている。
 筆者は以前にもこの問題について書いたことがあるが、ここで今一度この「陰謀論」の妥当性について検討してみよう。

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日本の調査捕鯨は違法か

義務的管轄権受諾宣言とNEWREP-A最終案
真田康弘(早稲田大学)

 2015年10月、日本は国連事務総長に対し、海洋関係の問題については国際司法裁判所(International Court of Justice: ICJ)の義務的管轄権から除外するとの宣言を行うとともに、同年12月に「新南極海鯨類科学調査(New Scientific Whale Research Program in the Antarctic Ocean : NEWREP-A)」と題する南極海での科学調査名目での捕鯨に対する捕獲許可証を正式に発給した。とりわけ日本の「調査」捕鯨再開は「日本は国際司法裁判所の判決を事実上破った」と諸外国において驚きをもって報じられた。
 そこで本稿では、まず日本の義務的管轄権受諾宣言の変更とのその意義について明らかにした後、NEWPREP-A最終調査計画書を分析し、その問題点すなわち調査目的に照らし計画が合理性を有さないため国際法上違法ではないのかとの点について検討を試みたい。

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