日本政府は、今日、正式に国際捕鯨委員会(IWC)脱退を発表しました。
南極での調査捕鯨は中止し、沿岸と排他的経済水域(EEZ)での商業捕鯨を来年(2019年)7月に開始するということです。
日本政府は、脱退をIWCのせいにし続けており、各メディアもそれに従っています。
しかし、実際、「脱退」という非常手段は、国が振り切ることもできなかった既得利権を断ち切るためのものではないかと私たちは考えています。
老朽化した捕鯨工船、供給と需要のバランスの悪さ、そしてワシントン条約での違反など、調査捕鯨を中止すべき理由は日本にあります。
イルカ&クジラ・アクション・ネットワーク
日本が国際的な努力を捨て、IWCを脱退するということに強く反対する。
現状から言えば、捕鯨工船の日新丸が老朽化し、再建しても採算がとれるか不透明であること、また北西太平洋でのイワシクジラの「海からの持ち込み」がワシントン条約違反であることが明らかになり、捕獲できなくなったことから、公海からの撤退は当然といえば当然の結果である。
しかし、それが明らかになった以上、本来であれば交渉力を発揮して、真正面から問題解決を進めるのが成熟した国家のあり方ではないのか。国際社会の一員として、日本の所有物ではない野生動物の捕殺に関して、国際交渉の場を離脱し、沿岸での商業捕鯨を再開するという行為は、国際社会からの大きな批判と良識ある人々の嘆きを生むだけである。
2018年11月5日
2018年9月29日
9月26日、早稲田大学のグローバルガバナンス研究所主催のシンポジウムのハイライトとして、ゲスト講演したアメリカのルイス&クラーク法科大学教授のエリカ・ライマン教授の「日本によるイワシクジラ製品の海からの持ち込み:それはワシントン条約違反なのか」では、日本が国際取締条約により実施してきた調査捕鯨により北太平洋で捕獲したイワシクジラの国内への持ち込みが、野生動植物の国際取引を規制するいわゆるワシントン条約違反の可能性が指摘されました。ワシントン条約の規則では、公海上で捕獲された保護対象種の自国内への陸揚げ(「海からの持ち込み」と称する)も規制の対象となります。
真田康弘(早稲田大学 研究院客員准教授)
2018年9月、ブラジルで2年ぶりに開催予定の国際捕鯨委員(International Whaling Commission: IWC)総会が開催される。この会議で日本政府側は、①IWC 総会の下に、「持続可能な捕鯨委員会」を新設する、②同委員会及び既に設置されている「保存委員会(Conservation Committee)」でコンセンサス合意された案については、総会の過半数の賛成で採択可能とする、との提案を上程する予定としている。法的拘束力を有する「附表(Schedule)」の改正には4 分の3 の多数を要するところ、この要件を緩和するのを狙いとする提案である。