調査捕鯨の借金返済に使用された復興予算の返還を求める
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- 作成日 2013年11月05日(火曜)17:02
国際環境 NGO グリーンピース・ジャパン
2012年10月5日、イルカ&クジラ・アクション・ネットワーク(IKAN、東京都・練馬区)と国際環境NGOグリーンピース・ジャパン(東京都・新宿区)は、東日本大震災復興予算事業の一つとして22.8億円が費やされた「鯨類捕獲調査安定化推進対策」について、投入された予算の用途と内訳の詳細な調査を求めると同時に、当初の目的である宮城県石巻市の復興に見合うものでなかった場合は予算の返還を求めるべきとして、会計検査院へ独立性のある緊急調査を求めました(注1)。加えて、日本鯨類研究所が債務超過に陥っている事実も指摘(注2)し、調査捕鯨事業への補助金投入の見直しも要請しました。
会計検査院は、この10月31日、農林水産省の「鯨類捕獲調査安定推進対策」が「復興に直接関連したものとは認められず、復興予算として支出したことに疑問がある」という検査の結果を報告しました。(注3)
私たちの貴重な税金が復興とはまったく関係のない調査捕鯨の借金返済に不当に投入されたことが明らかになったいま、会計検査院は執行された予算を返還させるための法的な処置を実施するとともに、農林水産省は調査捕鯨事業への補助金投入を禁止すべきです。
(注1)共同要望書「調査捕鯨に使われた震災復興予算の調査と返還を求める」(2012年10月5日) http://www.greenpeace.org/japan/Global/japan/pdf/20121005_letter.pdf
(注2)IKA-net news No.53 「特集記事「“国営化”が進む調査捕鯨~売れない鯨肉を抱えた鯨研の財務諸表を読み解く~」
http://ika-net.jp/images/pdf_files/kekgssmcshg2012dec.pdf
(注3)会計検査院 「東日本大震災からの復興等に対する事業の実施状況等に関する会計検査の結果について」(2013年10月31日)
http://www.jbaudit.go.jp/pr/kensa/result/25/h251031.html