名古屋港水族館・名古屋市・愛知県への要望書

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作成日 2001年8月21日（火曜）02:34

この要望書への賛同団体を募っています。私たちは1～2週間に1度の割で徐々に増えていく賛同団体のお名前を加えながら要望書を提出し続けていきます。

賛同して下さる団体は、『「シャチホコ」の名古屋でシャチ保護を！ 賛同』と明記の上、団体名と連絡先住所をファックスかEメールでお知らせください。

私たちは、 名古屋港水族館 関係者が、2001年をめどに建設を進める新館用に、シャチ6頭、ベルーガ6頭、イルカ15頭を購入する計画を断念していただきたいと考えて、ここにお願い申し上げます。

昨年のフリーウィリーケイコの故郷、アイスランドへの旅に象徴されるように、世界の潮流は水族館におけるシャチやイルカ飼育に反対し、もとの群れに返そうという気運が高まっています。このような時期に、しかもケイコが家族に会える時を待つ入り江からさほど遠くないノルウェーで、新たなシャチを捕獲するという計画は、水族館の持つ教育的・社会的な意義を大きく逸脱し、世界の大きな批判を浴びました。幸いなことに、この計画は、ノルウェー政府および経済界の方々の賢明な判断で断念されました。しかし、計画そのものは未だに見直されてはいません。

しかもこの計画は、名古屋市民、愛知県民の税金によって賄われるものです。すでに、名古屋市民は、名古屋市の多大な負債によって、大きな負担を強いられています。このような時に、1頭2億円近くもする動物を6頭も購入するような計画は、許されるはずがありません。ご存じの様に、飼育下におけるシャチの寿命は極端に短くなり、わずかの例外を除いて、平均6～7年、多くはその年に命を落としています。1昨年行われた和歌山県・太地でのシャチの捕獲においても、たったの4か月で5頭のうちの2頭が死んだことは記憶に新しいところです。また、昨年10月にアラスカから購入されたラッコのうちの2頭は、日本についてまもなく死亡しました。

名古屋市はこのたび、世界的にも貴重な湿地を守る決意によって、世界の人々からの称賛を浴びました。私たちは、藤前干潟に続いて、このシャチ購入計画を断念されることを切に願っております。

時代はすでに21世紀の門口にさしかかっています。新しい世紀に向けて、未来を見通す新しい教育施設としての水族館のあり方が問われています。愛知県、名古屋市、名古屋港水族館がその先駆けとして、新しい1歩を踏み出されることを心からお願い申し上げます。