汚染クジラ脂身の輸入計画への抗議書

2月7日付け共同通信は、ノルウェーからのクジラ肉の輸入に関して「捕鯨協会と日本鯨類研究所など5団体が輸入するための体制の整備を求める要望書を自民党捕鯨議員連盟に提出した」と報じた。

これについて、イルカ&クジラ・アクション・ネットワークは以下の2点において断固反対する。

  1. ワシントン条約で国際的な商業取引を禁止されているクジラ肉の取引開始は、国際的な合意を無視したものである。この取引は野生生物取引における規制の無視、流通拡大、密輸・密猟の増大を引き起こす可能性が高く、地球環境保護への配慮に欠け、生物多様性への重大な脅威となる。
  2. 今回ノルウェーが輸出しようとしているのは、自国では需要のないクジラの脂身である。しかし、この脂身は、PCB等有害化学物質の高濃度汚染が懸念されており、ノルウェー国内でも食品としては問題があると発表され、ノルウェー国民は食べないようにと注意をうながされているものである。こうした汚染物質を金儲けのために取引することは許されない。

なお、クジラ肉の国際取引は、近年問題となっているマグロに関して引き起こされた商社の輸入の増大や便宜地籍船による規制無視などと同じような混乱を招く恐れがある。当然ながら、この政策は「持続可能性」の対局にあるものである。

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