ハナゴンドウ(Risso's dolphin) Grampus griseus
温暖な海域に幅広く分布しているマイルカ科のイルカで日本沿岸では、三陸沖から南の太平洋岸、東シナ海、日本海に分布し、あまり大きな移動はしないらしい。皮膚に刻み付けられた無数の傷が花や松葉をちらしたようだというのが名前(ハナゴンドウ/マツバゴンドウ)の由来である。
妊娠期間は13~14ヵ月。イカを主に食べ、10頭から数十頭の群れを作るが、詳しい群れの構成等は分かっていない。北九州では、1950年代にハナゴンドウも他のイルカ種とともにイルカ猟によって捕獲された。しかし、1966年から始まった壱岐の有害駆除で、1976~83年の間に役900頭が捕獲された。やがて、イルカ肉が高騰し、スジイルカやコビレゴンドウの捕獲数の激減により、代替物としての捕獲が始まり、1993年からは年間570頭の枠が定められ今にいたっている。太地では、スジイルカ、ハンドウイルカ、コビレゴンドウ、オキゴンドウ等と主に、追い込み猟の対象とされ、群れごとの捕獲が続いている。