日本のIWC脱退について
日本政府は、今日、正式に国際捕鯨委員会(IWC)脱退を発表しました。
南極での調査捕鯨は中止し、沿岸と排他的経済水域(EEZ)での商業捕鯨を来年(2019年)7月に開始するということです。
日本政府は、脱退をIWCのせいにし続けており、各メディアもそれに従っています。
しかし、実際、「脱退」という非常手段は、国が振り切ることもできなかった既得利権を断ち切るためのものではないかと私たちは考えています。
老朽化した捕鯨工船、供給と需要のバランスの悪さ、そしてワシントン条約での違反など、調査捕鯨を中止すべき理由は日本にあります。
また、調査捕鯨の中止は、IWC参加国の多くが長年求めてきたものであり、繰り返された妥協案は調査捕鯨の中止や縮小がその中心であったことを今こそ思い起こすべきです。
本来は、今回の調査捕鯨断念を切り札として国際交渉に臨むというのが真っ当な方法であり、沿岸漁業者も含め、私たちにとって国際社会に向けて胸を張ることのできる解決策であることを思うと、今回の措置は残念としか言いようがありません。
「反省」と「やり直し」のできない現政権であることは承知した上で、それでも今回の措置の再考を願っております。