南極第二期鯨類捕獲調査(JARPA II)の中止を求める
調査捕鯨船団の南極海への出港を受けて
イルカ&クジラ・アクション・ネットワーク
国際環境NGO グリーンピース・ジャパン
私たちイルカ&クジラ・アクション・ネットワーク(IKAN、東京都・練馬区)と国際環境NGOグリーンピース・ジャパン(東京都・新宿区)は、無用な捕獲と税金の無駄遣いを続ける調査捕鯨に強く反対します。
これまで私たちは毎年、日本の調査捕鯨に反対の声明を出してきました。
その理由は:
- 調査捕鯨が国際条約で定められたサンクチュアリ内で実施されていること
- すでに、非致死的な調査方法が開発され、第二期調査に先行するJARPAに関する科学委員会の評価で、調査結果が初期目的を果たしていないことが指摘されているなど、国際的には問題があると批判されているにもかかわらず、致死的な調査方法が継続されていること
- 捕獲した鯨肉の売り上げにより調査を継続するという方法が、鯨肉の販売不振により破綻したところを、多大な税金で補填していること
今年10月5日、会計検査院は復興予算の使われ方に関する調査結果をまとめ、その中で、「鯨類捕獲調査安定化推進対策」(調査捕鯨)に使われた22.8億円を、不適切なものと結論づけました。また、この7月に行われた国際司法裁判所では、オーストラリアが日本の実施する南極での調査に対して中止するよう提訴し、その司法判断がまだ出ていない最中の出港です。
こうした環境のもと、商業捕鯨全盛であった1946年に作られた、国際捕鯨条約の条文(8条)を盾に正当性を訴えて強行する調査捕鯨は、国際的にも許される行為ではありません。
即刻中止するよう求めます。