97年に太地で捕獲された3頭のシャチの解放を!

太地で5頭のシャチが捕獲されてから4年たちました。5頭のうち一番小さかったオスと妊娠していたと見られるメスは捕獲後4ヵ月のうちに相次いで死にました。そして、残る3頭も別々の水族館で飼育され、今にいたるまで互いに会いまみえることはありません。 野生の状態では、 シャチの家族は一生を共に過ごすといわれています。かれらは、再び会って互いを認めあうことができるでしょうか? また、海に追い返された彼らの家族の5頭はどこにいるのでしょうか? 通常、群れの統率は母親から若い娘に引き継がれるそうです。若いメスを奪われた群れが存続していくことは可能でしょうか?

水族館の主張するように、97年の捕獲が学術目的であれば、こうした追跡調査をして捕獲の影響や今後の方針につなげていくべきではなかったのかと思います。そうすれば、ほとんど何も分かっていない日本沿岸のシャチの生態について、いくらか貢献できたでしょう。だからといって、捕獲が正当化されるわけではありませんが。

水産庁と日本動物園水族館協会という少なくとも権威あるところが公表した「シャチをショーには使わない」という約束は、1年目ですでに破られてしまいました。聞くところによると、ゾウの虐待でいちやく有名になったアドベンチャーワールドでは、シャチの調教に竹のムチを使っているということです。これが「学術目的」の正体なのです。

私たちは、太地の3頭を彼らが捕獲された海域で同じ時期に一緒に解放するべきだと考えています。これからでも遅くはありません。昨年2月に、名古屋港にシャチが迷い込んだというニュースはまだ記憶に新しいところですが、この時期にはシャチの群れが回遊してくる可能性が高いのかもしれません。

みなさん、ぜひ下記の3水族館にシャチの解放を求めてください。そしてまた、今後、このような非人道的なことが決して行われないように、水産庁と日本動物園水族館協会に要望してください。

<関係連絡先>

  • 太地町立くじらの博物館  〒649-5171 和歌山県東牟婁郡太地町太地 fax.07355-9-3823
  • 南紀白浜アドベンチャーワールド  〒649-2201 和歌山県西牟婁郡白浜町堅田 fax.0739-43-3345
  • 伊豆三津シーパラダイス  〒410-0224 静岡県沼津市内浦長浜3-1 fax.0559-43-2336
  • 水産庁  〒100-8907 東京都千代田区霞ヶ関1-2-1 fax.03-3502-8220
  • (社)日本動物園水族館協会  〒110-8569 東京都台東区台東4-23-10ヴェラハイツ御徒町402 tel. 03-3837-0211 fax.03-3837-1231
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