シャチ捕獲について

「世界的に有名なカナダの遺伝学者でもあるデビッド・スズキ氏は、テレビ番組「Nature of Things」のホストとして国民的な人気がある人です。

その彼から聞いた、たいへん印象的な言葉があります。

「科学者の中には、顕微鏡をのぞいて花びらを調べ、それで花のことを理解したと思っている人たち少なからずがいます。しかし、いくら一生懸命調べて花のことがわかったつもりでいたとしても、 それが花というものを表すわけではないのです」

水産庁と飼育関係者は、 名古屋港水族館が行っている繁殖のための排卵日のデータの集積がシャチの国際的な研究に貢献できると考えています。また、それをさらに発展させるために、シャチを捕獲して、実際の繁殖をおこなわせようと考えています。それが、今後のシャチの保護に役立つというのです。

しかし、野生に生きるシャチにとって、こうした研究のどこが役に立つのだろうと皆さんは不思議に思われませんか?これは顕微鏡で花びらの1枚を眺めて花を理解するのとちょうど同じような行為ではないのでしょうか?

自然のままであれば、シャチは毎日毎日体温を測り、データを取らなくても立派に子どもを生み、育てます。彼らはそれをシャチの群れの社会的なかかわりの中で学び、行うのです。

そうしたすべてがシャチという生き物なのではありませんか。

水族館という人工的な施設の中での繁殖技術の向上は、野生のシャチの保護に貢献することはなく、人のためです。

「学術研究」と言う名目で、特定の人たちの研究成果や金儲けのために希少な野生動物をこれ以上捕獲すべきではありません。

 

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