クジラ保護連絡協議会発足
- 詳細
- 作成日 2001年12月02日(日曜)17:21
クジラ保護連絡協議会が、反捕鯨の立場で活動する非営利組織(NPO)の民間団体が協力し、2002年5月山口県下関市で第54回国際捕鯨委員会(IWC)年次会合に、向けて活動をするために結成されました。
クジラ保護連絡協議会概要 2001.11.14
■名 称 クジラ保護連絡協議会[Whale Conservation Coalition of Japan]
■設 立 2001年11月14日
■役 員 代表幹事: 国際動物福祉基金(IFAW)日本代表 舟橋 直子(ふなはし なおこ)
副代表幹事: イルカ・クジラ・アクション・ネットワーク 倉澤七生
副代表幹事: グリーンピース ジャパン 永澤泉次
■構成団体 イルカ・クジラ・アクション・ネットワーク
国際動物福祉基金(IFAW)
グリーンピース ジャパン
クジラ問題ネットワーク
■支持団体 食品汚染を考える市民の会
野生動物ボランティア基金
計 6団体
■活動方針 日本国内の捕鯨反対の立場である人々が協力、クジラ保護に関して積極的なPR活動を実施する。
■活動内容 ニューズレター発行: 報道機関、関係者向けのニューズレター「クジラ通信」の発行
ホームページ開設 URL: http://homepage2.nifty.com/kujirahogo/
シンポジウムの開催: 同協議会の意見を訴求して、クジラ保護について論議するシンポジウム
クジラ勉強会の開催: くじらに関心を持ってもらうための勉強会
支持団体への賛同呼びかけ: 国内の市民団体に広く賛同を呼びかけ、支持団体を増やしていく
■アドバイザー 岩本 久則(漫画家)
高知市生まれ。1988年4月に、日本で初めてのホエールウォッチングツアーを企画・実行、ブームに火を付ける。
内外のクジラ事情に詳しい。エッセイ集に『土佐の鯨』『クジラの缶詰』など。
粕谷俊雄(帝京科学大学教授)
1937年生まれ。鯨類研究所、東京大学海洋研究所、水産庁遠洋水産研 究所、三重大学を経て現在、帝京科学大学教授。
クジラ・イルカの生活史 の研究を続ける。国際的にも尊敬を集める鯨類研究の第1人者。
■設立にあたって
第54回国際捕鯨委員会(IWC)年次総会開催('02年5月)に向けクジラ保護団体が協力して「クジラ保護連絡協議会」を結成。来年5月山口県下関市で開かれる第54回国際捕鯨委員会(IWC)年次会合に向け、反捕鯨の立場で活動する4つの非営利組織(NPO)民間団体が核となり、このほど「クジラ保護連絡協議会」を結成しました。
当協議会の構成は、イルカ・クジラ・アクション・ネットワーク、国際動物福祉基金(IFAW)、グリーンピース ジャパン、クジラ問題ネットワークの4団体が核となり、代表幹事に、国際動物福祉基金(IFAW)日本代表 舟橋 直子氏が就任。また、クジラをはじめとする海洋資源の保護運動をより大きな輪とするため漫画家の岩本久則氏、帝京科学大学教授 粕谷俊雄氏[追加 羽山さん、古谷さん] がアドバイザーとして就任しております。
具体的な活動としては、ホームページやニューズレター「クジラ通信」の発行による情報発信、シンポジウムやクジラ勉強会などを、来年5月までに開催していきます。
本年7月ロンドンで開催されたIWC総会では、捕鯨側、クジラ保護側どちらにとっても大きな進展は見られませんでした。来年の山口県下関市での開催は、南太平洋と南大西洋のクジラ・サンクチュアリー設立提案、捕鯨の改訂版管理体制(RMS)の進展などの点が注目されています。総会に向けて、捕鯨に関しての論争の高まりが予想さる中、同会では、クジラ保護の主張を国内外の多くの方々にアピールしていきます。
同会では、商業捕鯨に反対する理由を以下のように考えています。
野生の大型哺乳類で妊娠期間が長く、一産一子であるクジラは商業的な利用に適さない
長年にわたる捕鯨の影響で生息数がいまだに回復していないクジラ種もある
公海におけるクジラ資源は捕鯨したい人々だけのものではない
生物多様性の観点からも無理に管理のための間引き等を主張すべきではない
第二次大戦直後とは異なり、クジラ肉は日本人にとっての必須のタンパク源ではない
クジラは海洋汚染のもっとも激しい被害者、化学物質が複合的に溜まっている
限られた自然資源について、特に裕福な国は商業捕獲を控えるべきである
限られた産業を擁護するために、「調査捕鯨」に税金を投入し、小国の票をODA名目で買うなど、多額な税金を使うのは問題である
また、捕鯨に関しての調査(日本における捕鯨観/MORI/1999)では、捕鯨賛成10%、反対14%、場合による24%、どちらでもない39%によるという結果がでています。