ハンドウイルカとベルーガの導入に対する抗議
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- 作成日 2001年5月05日(土曜)21:46
名古屋港管理組合のみなさま
世界中のイルカ・クジラを愛する人たちの心を踏みにじって、この4月、名古屋港水族館 の新しいプールにバンドウイルカとベルーガが相次いで導入されました。これに対して、私たちは深い悲しみを覚えています。
みなさま、すでに御承知のことと思いますが、バンドウイルカは、和歌山県太地町で追い込み猟によって捕らえられたイルカです。 まず水族館用に若くて傷のない個体を選別し、残りの群れ(家族)は殺され、クジラ肉として売らます。水族館に展示されているのは、身寄りを亡くしたイルカたちなのです。
また、ベルーガは、ロシア旧ソ連海軍で使われ、用済みとなってウラジオストックの畜養場に入れられていたものです。新聞では、ベルーガによる癒しの効果 について言及されていましたが、故郷を離れて狭いプールで見せ物にされる彼らには、死ぬまで癒しはもたらされません。
さらに、貴水族館は私たちのアイデアであるロボットシャチをアメリカに制作依頼し、5千万円で購入しているのにかかわらず、生きたシャチの導入も行う予定であると聞いています。
みなさんは水族館でイルカやシャチを飼育することが、あたかも教育的であるかのようにくり返し述べられていますが、ここでいわれる教育の中身は人間のごう慢さ、残酷さを子どもたちに刻印付けるものでしかないのです。
人間による自然への侵略と強奪の歴史ともいうべき20世紀はすでに幕を閉じました。私たちは、この苦い経験を生かし、より賢い選択を行うことによってはじめて次の世代への責任を果たすことができるのです。
今からでも遅くありません。どうか、みなさんのお子さんや、お子さんのお子さんのために、もう一度真摯にこの計画について考え直し、飼育を中止されますよう、心からお願い申し上げます。
2001年5月5日/子どもの日に
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